健康意識の高まりや食糧問題などの視点から、植物肉や培養肉といった代替タンパク質が注目を集めている。
記事によると、大豆由来の植物肉原料を開発・生産する熊本市の食品ベンチャー、DAIZ(ダイズ)は17日、大手商社の丸紅(東京)と資本・業務提携を結んだと発表した。世界最大の植物肉市場である米国での販売や、国内の販路拡大支援のため、丸紅がダイズ社に1億円を出資するという。
米国では消費者の環境・健康意識の高まりから、新たなたんぱく源として植物肉の市場が拡大しており、丸紅の担当者は「味や食感が動物肉に近くておいしいダイズ社の植物肉は米国で受け入れられるのではないか」と期待している。米国の市場調査は来年の早い時期に着手する。
ダイズ社は2015年設立。大豆のうま味や栄養価をコントロールし、肉のような食感を再現する独自製法で植物肉の原料チップを生産している。今年8月から、同社製品を使ったハンバーガーなどが外食チェーンで販売されているという。
日本国内でもナゲットやハンバーガーなど、植物肉をメニューとして扱うお店が増えている。今後はペットフードでも植物肉や培養肉商品が増えるのではないだろうか。
ダイズ社の独自技術には食品・流通業界の関心も高く、味の素(東京)や日鉄物産(同)など5社が10月以降、相次いで資本・業務提携を結んでいる。
<2020/12/18 熊本日日新聞>