イギリスにおけるフレンチ・ブルドックは、大型犬のレトリーバー種を抑えてNo.1の人気を誇るほどの勢いがある一方で、品種特有の短頭種気道症候群に罹患しやすく、ネグレクト(飼育放棄)による保護件数も増加しているという社会問題にも直面している。故に、英国内では、短頭種の流通、飼育、医療に加えて、広告・メディア規制に至るまで、あらゆる対応に苦慮している状態に陥っている。
そのような背景の中、イギリス獣医師会(British Veterinary Association、BVA)は、犬の短頭種に相当する猫種を公開して注意喚起を行っている。なお、該当種は、「頭部の形状に特徴的な部位を有する猫」という意味で、breeds with extreme conformationと表現されており、具体的にはスコティッシュ・フォールド、ペルシャ、エキゾチック・ショートヘアなどが挙げられる。
また、BVAによると、前述の猫種のextreme conformationに起因する疾患を約9割の獣医師が経験しているとして、SNSを介し、特定の猫種における健康管理上の問題を訴えかけるとのことである。
上記のことから、品種の特徴がダイレクトに疾患に繋がりやすいペットに関して、動物福祉の観点に立ち、「種の定義」の根本から見直す必要があるかも知れない。
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