複数の地域が集まって構成されている国には、異なる考え(思想)や法律による「格差」が生じることが珍しくなく、時折、動物の運命をも左右する影響力を持ち合わせてしまう。
近年、イギリス(①イングランド、②スコットランド、③北部アイルランド、④ウェールズで構成された連合王国)では、猫がエアガンで襲撃される事件が多発しており、2016年に報道されたものだけで200件を超えている。加えて、その90%は①と④で起きているとされ、エアガンの所持に関する法規制の相違が一因であるとの見解が有力となっている。また、保護団体Cats Protection(イングランド南東部サセックス)の調査によると、英国内の獣医師の40%以上がエアガンに襲われて負傷した猫の診療を経験し、症例の約半数が致死的経過を辿るとのことである。
上記の背景の中、同団体は、①および④におけるエアガンに対する規制を強化するべく、法改正に向けた署名を呼びかけており、現在、10万人以上の賛同が集まっている。
将来的に、猫の命を守ろうとする無数の意志が立法および司法を動かし、僅かであっても、エアガンの脅威が早急に軽減されることを切に願っている。
参考ページ:
https://cats.e-activist.com/page/7153/petition/1