近年、人医療では、「誕生月が健康管理に重要な意味を持つ」という概念が広まりつつあり、生まれた季節が罹患しやすい病気を決めるとされている。一方、小動物臨床で、前述のような検証は充分とは言えず、将来的に明確化すべき課題となることが予想される。
そこで、ペンシルバニア大学とフィラデルフィア大学らは、250以上の犬種(約13万匹)における循環器疾患と誕生月の関連について調査を行った。すると、好発品種を除いて、7月生まれの犬は、他の月に生まれた個体よりも約1.5倍の確率で循環器疾患を患いやすいことが明らかとなった。
上記のことから、小動物臨床にも、誕生月が左右する疾患の存在が確認されたと考えられる。また、今後、循環器に限定せず、全科を対象にして同様の調査が進められることとなれば、ペットの健康管理の根幹に大きな変革を齎すのではないだろうか。
参考ページ:
https://www.nature.com/articles/s41598-018-25199-w