ペットオーナーは、自宅で飼育している動物のちょっとした変化を気にすることがあり、食餌、睡眠、掻爬行動などに要する時間の増減が、「いつもと何か違う印象」を抱くキッカケとなるようである。しかし、臨床上健康と判定できる範囲(各動作の標準的な時間)は規格化されておらず、獣医学的に具体的なアドバイスを提供できない場合は珍しくない。
そこで、世界的な食品メーカーであるMars社はPet Insight Projectを立ち上げて、動物用ウェアラブルデバイス(商品名:Whistle FIT)を数十万匹に及ぶペットに装着し、行動学的ビッグデータを得ようとしている。
仮に、本調査が成功を収めれば、品種別、体重・体格別に細分類化した様々な行動に遣われる時間の参照値が定まり、ペットオーナーの悩み(診断に至っていない、または、気が付かれていない疾患も含む)を解決に導く「デジタル動物行動学」が確立されるかも知れない。
参考ページ:
https://www.petinsight.com/blog