少子化に悩む日本と異なり、2050年には、動物性タンパク質を摂取する世界人口が、97億人に達すると推計されている。また、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)は、ペットが食糧事情や環境に及ぼす影響は非常に大きいという研究を発表しており、概要は以下に示す通りである。
◆米国内で飼育されるペットとヒトの生活◆
・食肉流通の25%をペットが消費する
・ペットの消費カロリーはフランス全土の1年分に相当する
・肉食のペットが発生する二酸化炭素は年間6400万トン
・ペットの排泄物は年間500万トンを超える(9000万のアメリカ人に匹敵)
このような背景から、2018年4月末に予定されているWorld Veterinary Day Award 2018では、「ペットと食糧事情」をテーマにかかげて、近い将来、必要に迫られるであろう食糧確保を改めて考えることを決定した。なお、同イベントは、世界獣医師連盟(WVA)および国際獣疫事務局(OIE)が主催であり、獣医師の社会貢献を賞賛する側面もあるため、小動物臨床とペットの向き合い方に関する新たな提案へと繋がるかも知れない。
参考ページ:
http://www.worldvet.org/uploads/docs/wvd_2018_announcement_en.pdf
http://newsroom.ucla.edu/releases/the-truth-about-cats-and-dogs-environmental-impact