日本脳炎(Japanese encephalitis、JE)は、多くの場合で無症状となるものの、毎年60000人以上(15歳未満が75%を占める)が感染しており、発症した際の致命率は約30%にも上る危険な感染症とされている。ただし、世界保健機関(WHO)が推奨する通り、ワクチン接種による予防医療を推進できるため、感染リスクが高い地域を特定することさえ叶えば、安定した防疫対策を講じられるようになるはずである。
そこで、マレーシアの大学らは、国内のコンパニオンアニマルにおけるJEウイルスの感染率に関する調査を行なった。同調査では、犬猫から鶏・大動物(牛、豚)に至るまで、多岐に渡る生物種を対象に、ウイルス抗体検査が実施されている。すると、抗体保有率が最も高い動物は、犬(80%)であり、次点の豚(44%)と比べて約2倍の数値を示していたとのことであった。
上記のことから、マレーシアで飼われている犬において、JEを発症(斃死例を含む)している個体の割合を明らかにする必要があると考えられる。
参考ページ:
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/29243139/?i=11&from=dog