ニュース

ステープラーの臨床応用範囲の拡大を目指す試験的研究

投稿者:武井 昭紘

ある特定の目的のために開発された様々な医療機器は、時折、当初の想定からは全く異なる分野へと応用される場合がある。例えば、癌検診に用いるPETは、炎症を起こした組織(不明熱の一因)の探索に有用であるとして
、検証が進められている。このような「発想の転換」は、既存の医療技術に更なる新しい可能性を与えるキッカケとなるため、積極的に取り入れることが望ましい。

そこで、アメリカのインディアナ州にある動物病院は、ステープラー(皮膚縫合用)を消化器外科の分野に適応させる試験的研究を行なった。すると、ステープラーによる腸管縫合の成績は、縫合部位が1ヶ所であれば、症例(年齢、性別、体重)、執刀医の経験、手術時間に影響されないことが明らかとなった。

上記のことから、獣医師の熟練度に依存しない手技として、「ステープラー腸管縫合法」が確立されるかも知れない。

今回紹介した縫合法が、外科医を目指す若い獣医師にとってのファーストステップ(初めての手術)を後押しするような存在へ、進化していくことを期待しております。

今回紹介した縫合法が、外科医を目指す若い獣医師にとってのファーストステップ(初めての手術)を後押しするような存在へ、進化していくことを期待しております。

参考ページ:

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/29218712/?i=11&from=dog


コメントする