動物病院の診療時間は、獣医師の人数や施設の規模により決定されており、24時間で年中無休の医院もあれば、定休・不定休で運営されるケースもある。しかし、ペットオーナーが「予約をしたい」と考え、実際に行動するタイミングは、ホームドクターの設定している開院時間から外れることがあると推察できる。そのため、①オーナーの立場から見た「今、予約がしたいけど出来ない」、②獣医師の立場から見た「予約を受け付けたいけど、今は対応出来ない」といったスレ違いを是正するシステムを整備していくことが大切であると考えられる。
そこで、北米では、VitusVetというアプリケーションが配信されており、アプリ全般が有するメリット（利用者の都合が良い時に起動できる）を活かして、24時間、年中無休の予約受付が実現できるようになっている。また、同システムは、画像やテキストファイルの添付が可能で、言葉だけでは共有しづらいことを、視覚的に伝えることも簡単である。さらに、掲示板（ダッシュボード）機能が、オーナーと獣医師のコミュニケーションをサポートしてくれる。
今後、このアプリが日本語に対応すれば、少数精鋭で成り立っている動物病院にとって、①および②を解決するだけに留まらず、予約の調整に要する時間の短縮も望めるはずである。
受け付け業務の効率化に伴って、オーナーまたはペットと、病院スタッフが直接向き合う機会（獣医療を提供する時間）が増えるのではないでしょうか。
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