アラバマロットは、イギリスおよびアイルランドで発生している「原因不明」の犬の疾患であり、罹患犬の散歩コースに、何らかの発症要因があると考えられているが、全容解明のための手掛かりすら掴めていないため、多くの謎に包まれている。
万が一、犬がアラバマロットを発症すると、顔(鼻)や腹部などの皮膚に発赤と腫脹を呈することから始まり、次に肘・膝下に痛みを訴え、最終的に急性腎不全(発症から1週間以内)を伴って、致死的経過を辿る。また、今までの症例の傾向によれば、秋から冬へ変わる11月に始まり、春先の5月まで続くという特徴を有するとのことである。
このような背景の中、先月、2017年11月にも、英国内でアラバマロットが報告されてしまった。
実際に、上記のような病態は、イギリスと隣接国に限局したものなのか。
今後、アラバマロットの実状を世界へ積極的に啓蒙して、「皮膚病に続発する腎不全」を抱えた犬が、当該国以外でも確認されていないか、国境を越えたグローバルな臨床研究が重要になるかも知れない。
参考ページ:
http://www.vets4pets.com/stop-alabama-rot/