犬糸状虫症では、病原体であるフィラリアが体内に存在するか否かをチェックすることが重要とされている。しかし、重要なことは「それ」だけではなく、重症度を評価することも同等なのだ。では如何にして、その重症度を評価するか。何らかの指標を基に評価できれば、客観性が高くなるものと思われる。
冒頭のような背景の中、韓国の全北大学校は、犬糸状虫症と診断された犬35匹を対象にして、彼らの重症度と血液検査項目の関連性を調べる研究を行った。なお、同研究では、米国糸状虫学会(American Heartworm Society、AHS)が提唱するクラス分類によって重症度を評価している。また、血液検査項目には、CBC、生化学、電解質、トロンボエラストグラフィーが含まれる。すると、以下に示す事項が明らかになったという。
◆犬糸状虫症の重症度と血液検査項目の変動との関連性◆
・クラス分類で17匹が①軽度、18匹が②重度(病態が進行している)と評価された
・①に比べて②ではRDW、BUN、AST、CREが有意に高かった
・①に比べて②ではトロンボエラストグラフィーの反応時間が有意に長かった
・①に比べて②ではNa、Ca、Clが有意に低かった
・クラス分類と正の相関関係にあった項目はRDW、BUN、AST、トロンボエラストグラフィーの反応時間であった
・クラス分類と負の相関関係にあった項目はNa、Ca、Clであった
上記のことから、クラス分類と相関関係にある血液検査項目が存在していることが窺える。よって、これらの項目を用いたクラス分類が体系化され、犬糸状虫症の診断・治療に活用されることを期待している。

CREは、クラス分類と相関関係に無かったようです。
参考ページ:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/42152057/


