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犬の変形性関節症に対するスプレードライ血漿の効果を検証した研究

投稿者:武井 昭紘

犬に一般的に見られる変形性関節症(osteoarthritis、OA)の治療では、炎症のコントロールもさることながら、栄養学的な管理も重要とされている。一方、話は変わるが、食べ物などに噴霧できるように乾燥させた動物の血漿(spray-dried animal plasma、SDAP)は、タンパク質が濃縮されており栄養価が高く、免疫機能をサポートすると言われている。つまり、変形性関節症の犬にSDAPを給餌することで、彼らの経過を良好することができるという仮説が立てられるのだ。

 

冒頭のような背景の中、中国農業大学らは、OAと診断された犬にSDAPを給餌し、その効果を検証する研究を行った。なお、同研究では、犬を①SDAPを含まないフードを与える群と、②SDAPを噴霧したフードを与える群の2つに分けている。また、②に与えるフードは①に与えるフードをベースにし、そこからチキンミールを除いている(チキンミールの代わりにSDAPをタンパク質源にしている)。すると、以下に示す事項が明らかになったという。

◆犬のOAに対するSDAPの効果◆
・①に比べて②では抗酸化状態が有意に改善した(給餌から21日目と42日目)
・①に比べて②では血清中の炎症マーカー(IL-1β、MMP-13)が有意に低下した(42日目)
・①に比べて②では血清中の抗炎症サイトカイン(IL-10)が有意に上昇した(42日目)
・①に比べて②では滑液中のMMP-2が有意に低下した(42日目)
・①に比べて②では跛行を評価するスコアが有意に低下した(42日目)

 

上記のことから、SDAPは犬のOAを改善する効果を有していることが窺える。また、その効果は、抗炎症と抗酸化の2つの作用によるものであることが推測できる。よって、今後、SDAPを配合したOA治療用の療法食を開発する研究が進み、関節の痛みから解放される犬が増えることを期待している。

SDAPを含まないフードに比べて、SDAPを噴霧したフードの消化効率は有意に高いとのことです。

 

参考ページ:

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41698003/


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