8歳のグレイハウンド(去勢オス)が、アメリカのブルーパール動物病院を訪れた。何でも、断続的な跛行を呈し、関節痛を訴えているという。診察の結果は、免疫介在性多発性関節炎であった。治療として薬物療法が選択され、プレドニゾロンとミノサイクリンの投与が開始された。その後、レフルノミドが追加される。すると、5週間後、異変が起きた。症例は元気消失と嗜眠を呈し、肝酵素が大幅に上昇してしまったのだ。果たして、彼の身に何が起こったのだろうか。
ALTは6600U/L、ASTは3700U/Lを超えていた。非常に重篤で、支持療法の甲斐もなく、死亡となった。剖検で肝臓の状態が精査された。正常な肝構造は消失し、広範な壊死が生じていた。
論文を発表した動物病院らは、本症例の病態はヒトのそれと類似していると述べる。レフルノミドを投与されたヒトに起きる肝障害に似ていると。また、同薬剤の用量は標準的であったにも関わらず重篤な肝障害が犬に生じた報告は今までに無いと訴える。この現象は、他の犬にも起きるのだろうか。今後、レフルノミド誘発性肝障害の実態を調べる研究が進み、治療経過をモニタリングする方法が見直されることを期待している。

レフルノミドは、3mg/kg PO q24hで投与されたとのことです。
参考ページ:
https://www.frontiersin.org/journals/veterinary-science/articles/10.3389/fvets.2025.1529324/full


