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脾臓を摘出した犬において血球に関連した数値を解析した研究

投稿者:武井 昭紘

近年、血球計算(CBC)で得られる赤血球、白血球、血小板の数値を用いて、犬や猫の予後を判定するマーカーを開発する研究が進んでいる。例えば、好中球とリンパ球の比(neutrophil-to-lymphocyte ratio、NLR)が上昇すると、乳腺腫瘍を抱えた犬の予後が悪くなるのだ。そこで、本稿では、ポルトガルの大学らが発表した論文を紹介したい。血球に関連した数値と脾臓を摘出した犬の予後に関する研究である。

 

◆血球に関連した数値と脾臓を摘出した犬の予後◆
・血球に関連した数値は下記の通りである
①好中球/リンパ球比(NLR)
②好中球/赤血球比(neutrophil-to-red blood cell ratio、NRR)
③血小板/リンパ球比(platelet-to-lymphocyte ratio、PLR)

・150匹以上の犬が対象となった
・約41%の犬が血管肉腫と診断された
・脾臓の血管肉腫を抱える犬は他の脾臓疾患の犬と比べて②が有意に増加した
・これは好中球数の有意な増加に起因していた
・脾臓の血管肉腫を抱える犬は他の脾臓疾患の犬と比べて③が有意に減少した
・これは血小板数の有意な減少に起因していた
・②の増加と③の減少は再発や死亡リスクの上昇と関連していた
・①と罹患犬の予後に関連性は無かった

 

上記のことから、②と③は脾臓を摘出した犬の予後を判定するマーカーになり得ると言える。よって、今後、②や③を用いた犬の脾臓疾患の予後判定法が確立され、治療方針の決定がスムーズになることを期待している。また、②を減少させ、③を増加させる治療法について議論され、予後が良好となる症例が増えることを願っている。

研究に参加した犬は、2018年~2022年に脾臓の摘出術を受けています。

 

参考ページ:

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40284848/


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