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直径3cmまでの小さい乳腺腫瘍を抱える犬の予後を調べた研究

投稿者:武井 昭紘

TNM分類にも示されている通り、一般的に腫瘍の大きさは悪性度やステージに関連している。その一例が、犬の乳腺腫瘍である。メス犬に多く発生し、大部分が悪性となる腫瘍だ。そこで、疑問が浮かぶ。この乳腺腫瘍の大きさはどれ程、悪性度に関連しているのだろうか。

 

冒頭のような背景の中、ブラジルの大学らは直径3cm以下の犬の乳腺腫瘍に着目して、その大きさと悪性度・予後の関連性を調べる研究を行った。なお、同研究では、症例を①直径1.5cm未満の乳腺腫瘍のグループと②1.5~3cmのグループに分けている。また、予後は良好、中程度、不良、不確定の4つで判定している。すると、3400件以上の乳腺腫瘍が対象となり、以下に示す事項が明らかになったという。

◆直径3cmまでの小さい乳腺腫瘍を抱える犬の予後◆
・①は非腫瘍性病変や良性腫瘍の可能性が有意に高かった
・①は組織学的グレードがIに該当する可能性が有意に高かった
・一方で①は第2~4乳腺への転移頻度が有意に高かった
・②は悪性腫瘍の可能性が有意に高かった
・②は組織学的グレードがIIまたはIIIに該当する可能性が有意に高かった
・②はリンパ節に転移する可能性が有意に高かった
・②は第5乳腺への転移頻度が有意に高かった
・予後が良好と判定された腫瘍のサイズの平均は1.1±0.7cmであった
・予後不良と判定された腫瘍のサイズの平均は1.6±0.8cmであった

 

上記のことから、TNM分類の中でも比較的小さい(あるいは中程度)とされる腫瘍のサイズであっても、そのサイズによって予後が大きく分かれることが窺える。よって、今後、予後を左右する乳腺腫瘍のサイズについて改めて議論され、TNM分類の精度が向上することを期待している。

本研究では、6歳未満の犬で予後が有意に良好になりやすく、14歳以上の犬で有意に不良になりやすいことも分かっております。

 

参考ページ:

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40267545/


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