肝外の門脈-体循環シャントは、シャント血管の位置によって分類されている。具体的な例を挙げると、①大静脈、②奇静脈、③横隔静脈などにシャント血管が生じるのである。そこで、疑問が浮かぶ。これらの位置の違いは、画像診断以外の臨床検査所見に相違点を齎すことはないのだろうか。
冒頭のような背景の中、ベルギーのゲント大学は、①~③に該当する犬100匹以上を対象にして、彼らの臨床検査所見を比較する研究を行った。すると、以下に示す事項が明らかになったという。
◆シャント血管の位置と臨床検査所見の関連性◆
・②③に比べて①は有意に若かった
・③に比べて①でBCSが有意に低かった
・③に比べて①の臨床スコアは有意に悪かった
・③に比べて①では小赤血球症および単球増加症が顕著であった
・③に比べて①のBUNとCREは有意に低かった
・③に比べて①の空腹時TBAとNH3は有意に高かった
上記のことから、①と③の臨床検査所見には多くの相違点があることが窺える。よって、今後、①と②あるいは②と③の相違点を見付ける研究が進み、門脈-体循環シャントの鑑別方法の幅が拡がることを期待している。

①は70匹、②は15匹、③は19匹で構成されております。
参考ページ:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39978070/


