鼻に疾患を抱える犬猫の診察では、鼻からサンプルを採取して細菌培養を実施することがある。①鼻汁・鼻孔、②鼻腔内、③鼻粘膜。この時に採取するサンプルは様々であろう。そこで、疑問が浮かぶ。何れのサンプルを用いても、細菌培養の結果は同じなのだろうか。
冒頭のような背景の中、ドイツの大学らは鼻に疾患(慢性鼻炎、腫瘍、アスペルギルス感染症)を抱える犬猫40匹を対象にして、各症例から①~③を採取して細菌培養を実施する研究を行った。すると、以下に示す事項が明らかになったという。
◆鼻に疾患がある犬猫から採取したサンプルの種類と細菌培養◆
・①の80%、②の92%、③の75%で少なくとも1種類の細菌が検出された(細菌培養陽性)
・①~③の細菌培養の結果は異なっていた(中程度を超える一致性は無かった)
・犬ではStaphylococcus pseudintermedius、Staphylococcus spp.、Streptococcus spp. が多く検出された
・猫ではPasteurella spp. と Staphylococcus felisが多く検出された
上記のことから、検出される主な細菌は決まっているものの、①~③の培養結果は一致しないことが窺える。よって、何れか一つのサンプルを用いた細菌培養で臨床症状あるいは治療経過に合わない結果が出た場合は、異なるサンプルを採取し、再び細菌培養をすることをお薦めする。

犬が19例、猫が21例、慢性鼻炎が30例、腫瘍が7例、副鼻腔のアスペルギルス症3例で構成されていたとのことです。
参考ページ:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39079674/


