猫は交尾排卵動物だとされている。しかし、彼女らが自然排卵をすることを示唆する論文が報告されている。果たして、猫の排卵は自然に起きるものなのだろうか。
冒頭のような背景の中、イタリアのパドヴァ大学は、過去3年6ヶ月間に同大学付属動物病院を訪れた未避妊メスの猫29匹を対象にして、自然排卵の発生状況を調べる研究を行った。なお、同研究に参加した猫は思春期を過ぎた年齢の個体である。また、自然排卵の判定はオス猫との接触が無いこと、且つ、血清中に含まれるプロゲステロンの濃度が2.0ng/mLを超えていることで下されている。すると、以下に示す事項が明らかになったという。
◆未避妊メスの猫における自然排卵◆
・31%(9匹)の個体が自然排卵をしたと判定された
・平均年齢は4.3±5.7歳であった
・体重は3.7±0.8kgであった
・1匹は生後6ヶ月の時点(最初の発情期)で既に自然排卵していることが確認された
・生後6ヶ月での自然排卵は過去の報告を見ても最も早いものであった
これを受け、同大学は、自然排卵する猫ではプロゲステロンに関連した疾患(子宮内膜症、子宮蓄膿症、乳腺腫大)の発症リスクが高いと述べている。また、猫は「完全な」交尾排卵動物ではなく、交尾排卵も自然排卵もする動物と捉えるべきだと訴える。猫が自然排卵する条件とは何であろうか。そして、自然排卵することのデメリット、そのデメリットを解消する方法とは何であろうか。今後、議論が深まることを期待している。

プロゲステロンの濃度が1.0ng/mLを超えると排卵していると考える文献もあるようですが、本研究では条件を厳しくし、2.0ng/mLを超えている時にしたとのことです。
参考ページ:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39073920/


