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イングリッシュコッカースパニエルの慢性膵炎と免疫疾患の関連性を調べた研究

投稿者:武井 昭紘

慢性膵炎は、イングリッシュコッカースパニエルに良く見られる消化器疾患だという。また、彼らの慢性膵炎は、病理組織学的にヒトのIgG4関連疾患(全身性の免疫疾患)に類似しているとのことだ。つまり、当該疾患には免疫機能が関与しており、膵臓以外にも病変が発生する可能性があると考えることができる。では実際のところ、慢性膵炎を抱えたイングリッシュコッカースパニエルは何らかの免疫疾患を併発しているのだろうか。

 

冒頭のような背景の中、ケンブリッジ大学は、イングリッシュコッカースパニエル140匹以上を対象にして、彼らの診療記録を解析する研究を行った。なお、同研究では、イングリッシュコッカースパニエルを①慢性膵炎と診断されたグループと②慢性膵炎ではないグループの2つに分けて比較している。すると、以下に示す事項が明らかになったという。

◆イングリッシュコッカースパニエルの慢性膵炎と免疫疾患の関連性◆
・約47%の症例が乾性角結膜炎を患っていた
・約45%の症例がタンパク尿を呈していた
・約35%の症例が肛門嚢炎を患っていた(ヒトのIgG4関連疾患で肛門痛を訴えたケースあり)
・約20%の症例がアトピー性皮膚炎を患っていた
・約15%の症例が前述した疾患以外の免疫疾患を抱えていた
・これらの疾患はブルーローン(毛色の一種)と強く関連していた

 

上記のことから、慢性膵炎を抱えるイングリッシュコッカースパニエルは免疫疾患を併発しやすいことが窺える、また、特定の毛色を持つ個体のリスクが高いことも分かる。よって、当該疾患を診察する場合は、臨床検査を駆使して免疫疾患の有無を探る必要があると思われる。また、ブルーローンの個体による繁殖計画の見直しが進むことを期待している。

①は104匹、②は44匹で構成されていたとのことです。

 

参考ページ:

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38725373/


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