①犬と会話ができると主張するヒト。②犬の話している言葉が日本語になるペットグッズ。世の中には、ペットと言葉で意思疎通を図りたいヒトで溢れている。しかし、①や②は第三者から見ると、本当に言葉で通じ合っているのか疑問を抱くことがある。なぜならば、客観性に乏しいからだ。犬たちの声と日本語訳に整合性がとれていないように思えるのである。では如何にして、整合性をとるか。客観性を持たせて、多くのヒトが認めるペットと人間の会話を成立させるか。この点に着目して、真剣に向き合った研究がアメリカの大学らによって報告された。
それによると、本来ヒトの声を認識するために開発された人工知能(AI)を用いて、品種、年齢、性別、飼育環境が異なる犬70匹以上の音声データを学習させたという。すると、以下に示す4つの事項を最大精度70%で認識できるようになったとのことである。
◆人工知能が認識できる4つの事項◆
・音声の発生源が犬であること
・品種
・性別
・音声データを具体的なものや現実の世界と結びつけること
上記のことから、精度の向上は必要かも知れないが、人工知能は犬の声を人間が理解できる言語に訳し得ることが窺える。よって、今後、犬とオーナーのコミュニケーションを深めることは勿論のこと、医療現場における犬の感情の特定や痛みの有無の判定にも、人工知能が活用されることを期待している。
参考ページ:
https://arxiv.org/abs/2404.18739