アメリカで火災による被害の抑制に努める全米防火協会(National Fire Protection Association、NFPA)によると、一般家庭においてペットや野生動物の行動に起因する偶発的な火災事故は年間に750件発生しており、また、調理器具、煙突付きの暖炉、ヒーター、ランプ、電球、配線、ローソクなどの日用品を出火元とする火災事故で年間50万匹のペットが被害に遭い、そのうち4万匹が命を落としているという(煙の吸引が最多の死因)。そのため、国民の防火・防災を意識を高め、且つ、ペットを火災から守ることが急務となっているのだ。
そこで、ニューヨークのアニマルメディカルセンターは、7月15日に設定されたPet Fire Safety Dayに合せて、アメリカ動物愛護協会(American Humane)がウェブ上にアップしている「火災事故からペットを守ること」に関する記事をSNSで紹介した。なお、概略は以下の通りである。
◆一般家庭における火災事故とペット◆
・好奇心旺盛なペットを火元になる日用品に近付けない
・暖炉には金属製または耐熱カラス製のガードを取り付ける
・煙突の半径1メートルにペットが近付かないように障壁を作る
・本物のローソクを使用しない(電気で点灯するタイプを使用する)
・ペットが電気コードを嚙まないように注意を払う
・緊急時にペットを運んで逃げるヒトとペットの必需品を持って逃げるヒトを決めておく
・ペットが良く居る場所を把握しておく
・ペットの必需品はフード、薬、写真、リード、キャリー、医療記録である
・玄関先にペットの種類と数が分かるステッカーを貼り出しておく(救急隊員に認識させるため)
・ペットと無事に逃げられたらステッカーを剥がす(救急隊員が要救助者を正確に把握するため)
・マイクロチップや記録機能を持つ首輪にペットに関するデータを記録しておく
・火災現場に取り残されたペットの救出は救急隊員に任せる(無計画に火の中に入らない)
・この時、ペットが自力で逃げられるように扉を開ける
・またペットの名前を何度も呼ぶ
読者の皆様は、現段階でどれ程の準備ができているだろうか。火災に対する心構えは充分であろうか。もしも足りないことがあるならば、万が一に備えて避難の手順を整理して頂けると幸いである。
参考ページ:
x.com/amcny/status/1812849876662694201
www.americanhumane.org/fact-sheet/pet-fire-safety/