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ジャンプして着地に失敗した猫に起きた骨折とその治療法

投稿者:武井 昭紘

ベンガルとオシキャットの血を引く猫(2歳、オス)が、カリフォルニア大学付属動物病院を訪れた。何でも、右後肢が上手く動かせないということであった。また、オーナーには心当たりがあるようで、高低差のある場所で高い所から飛び降りたことがキッカケになっているとのことだった。以上から整形外科疾患を疑いが強まった。X線検査に進む。すると、右の大腿骨頭に骨折があることを判明した。手術の必要性がある。そう判断された。

大学の獣医師は、ヒトや犬で行われてるものの、猫では比較的新しい術式を選択した。股関節全置換術。折れた大腿骨頭を人工的に作製されたインプラントに置き換える手術だ。手術は成功。1ヶ月の入院を経て、2ヶ月間のケージレストを条件に無事退院となった。手術から3ヶ月後、インプラントが安定した。4ヶ月後、普段の生活ができるようになった。8ヶ月後、100%の回復。日常生活に支障がなくなった。

例え落下事故になったとしても、猫は上手く足で着地すると言われている。しかし、ケガや骨折をする猫が居ないという話ではない。飛び降りる行動や落下の後に歩き方がおかしくなった猫は、すぐに動物病院に連れて行って欲しい。万が一ということを考えて。

術後のX線画像がリンク先のページで確認できます。

 

参考ページ:

https://www.dvm360.com/view/successful-total-hip-replacement-surgery-on-2-year-old-cat


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