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ノルウェーの毒物関連のセンターに寄せられた犬が食べたキノコに関する相談

投稿者:武井 昭紘

無毒で美味しいものから強力な毒を含むものまで、世界各地に生えているキノコは実に様々な種類がある。そのため、知識無く食べられるキノコの判別することは難しく、毒キノコを食べて病院に運ばれるヒトは後を絶たないのだ。そこで、疑問が浮かぶ。ヒトと行動を共にする犬にも同様の事態は起こり得るのだろうか。もし起こるならば、どれ程の被害を齎しているのだろうか。

 

冒頭のような背景の中、ノルウェーで毒に関する情報を集積するNorwegian Poison Information Centerは、過去12年間(2011年〜2022年)に同センターに寄せられた「犬が食べたキノコに関する相談」をデータ化する研究を行った。なお、この研究では、キノコの種類を特定するにあたり専門家に協力を仰いでいる。すると、420件以上の事例が集まり、以下に示す事項が明らかになったという。

◆犬が食べたキノコに関する相談と彼らの病状◆
・45%の事例は無毒のキノコであった
・消化器にダメージを与える毒キノコが最多であった
・次いでムスカリンキノコやイソオキサゾールを含むキノコが続いた
・64%の事例が自宅での経過観察となった
・33%が入院加療となった
・3%は獣医師の診察を受けるも治療はされなかった
・生存率は98%以上であった
・ベニテングタケ、ジンガサドクフウセンタケ、ドクツルタケ、クリトキベ・リブロサ、アセタケ属のキノコを食べた犬は死亡した

 

上記のことから、毒キノコを食べた犬の予後は良好だと言える。しかし一方で、特定のキノコを食べると助からないことも分かる。よって、今後、「食べると死ぬ」キノコに関する啓蒙イベントが計画され、毒キノコに注意するべきエリア、毒キノコの見分け方が周囲されていくことを期待している。そして、亡くなる犬がゼロになることを願っている。

ベニテングタケ、ドクツルタケなど日本でも自生する毒キノコには充分に気を付けましょう。

 

参考ページ:

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37057032/


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