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生後20週までの猫にマイクロチップを装着することを義務としたイギリスの法律

投稿者:武井 昭紘

ペットの遺棄、盗難、逃走、交通事故などを背景にして、彼らの所有者を特定する手段としてマイクロチップが各国で導入されている。そして、この流れはイギリスも例外ではなく、2016年4月、犬にマイクロチップを装着することが法律に明記され、義務化されたのだ。以来、犬と同様にヒトと親密な猫においても、マイクロチップを装着することを義務とする法律の立案が求められるようになったのである。

それから7年。

2023年3月、議会に新しい法案が提出された。なお、その法案によると、飼育している猫(地域猫、農場で飼われている猫、野良猫は対象外)が生後20週齢を迎えるまでにマイクロチップを装着することを義務化し、違反すると、21日(3週間)以内にマイクロチップを装着する命令に従うか、最大500ポンド(約80000円)の罰金が科されるという。また、マイクロチップに登録するデータが最新の状態であることを確認することも求めるとのことだ。

国内で飼育されている900万匹以上の猫のうち、実に230万匹はマイクロチップを装着していないと推計されている。果たして、マイクロチップの装着義務化と罰則を規定した法律は、彼らにマイクロチップを装着するキッカケを与えるのか。そして、ペットの遺棄・盗難の抑止、および、逃走や交通事故でオーナー不明のまま処理される猫の減少に寄与することになるのか。今後の動向に注視したい。

今回紹介した法案(法律)は、2024年6月10日に施行される予定だとのことです。

 

参考ページ:

https://mrcvs.co.uk/en/news/22364/Date-set-for-mandatory-cat-microchipping


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