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犬の放し飼いをして繁殖制限をしないヒトの特徴を調べたヨーロッパの研究

投稿者:武井 昭紘

多頭飼育崩壊、ドーベルマンなどの大型犬が逃走をした事件などのニュースを目にする現代。犬の①繁殖制限をしない態度や②放し飼いをする行為(犬が自由に歩き回ってしまう状況を作り出す飼育環境を含む)は、大きな社会問題を引き起こすリスクを孕んでいる。果たして、これらの態度をとり、行為をするヒトの特徴とは一体。公衆衛生、産業動物や野生動物の保護、犬の健康と福祉を守るといった観点から、それを明らかにすることは重要なことである。

そこで、ヨーロッパの大学および国際獣疫事務局らは、インターネットを介して、①②に対する人々の考え方を調査する研究を行った。すると、男性であること、宗教的な概念が強いこと、仕事のために犬を飼っていること、若者であること、教育を充分に受けていないことは①および②を許容する可能性を高め、女性であること、自由に歩き回る犬に恐怖を感じること、高齢者であること、充分な教育を受けていることは②を否定する可能性を高めることが判明したという。

上記のことから、①②を許容あるいは否定するヒトには特徴があることが分かる。よって、今後、「許容するヒト」に①②の問題点、そして、それらを避けるポイントを啓蒙する方法が考案され、ヒト、犬、産業動物、野生動物にとって安全・健康な社会が実現することを願っている。

本調査は、ヨーロッパの3ヶ国を対象にして実施されました。

 

参考ページ:

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35235582/


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