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母の日に送られる花に関する注意喚起~花束によって命の危機に瀕する猫たち~

投稿者:武井 昭紘

母の日。
毎年5月の第2日曜日に設定された、この記念日は、自分を生んでくれた(あるいは育ててくれた)母に感謝を示す絶好の機会となる。また、その感謝は、花束を贈ることによって表されることが多い。そして、その花束には、カーネーションが含まれることが一般的だ。しかし、アメリカでは、ユリが選択されることも珍しくないという。そこで、北米にてペットの中毒症状に関する有料相談を24時間対応で受け付けているPet Poison Helplineは、ある注意喚起を行っている。

ご存知の方もおられると推察するが、ユリはペットにとって有毒である。特に、花瓶が置かれた台や棚にアクセスしやすい、身軽な猫たちがユリに曝されやすい。結果、母の日が近付くと、Pet Poison Helplineに寄せられる相談がユリに関するもので溢れるそうだ(2019年は第2位、2020年は第1位)。『ユリに接触した猫は急性腎不全に陥って亡くなることがある。』『しかし、ユリは猫にとって有毒だと知っているオーナーは30%に満たない。』同ヘルプラインは、このように訴える。

実際、毎年何千匹もの猫が犠牲になっているという。取り分け、治療のタイミングが遅れ、曝露から18時間以上経過した症例の予後は悪いとのことだ。『ユリに代えて別の花を母の日に送って欲しい。』Pet Poison Helplineは、候補になる花の候補(リンク先をご参照下さい)をリストアップして呼び掛ける。果たして、今年、寄せられる相談件数は減るだろうか。同ヘルプラインの注意喚起がアメリカ全土に広がり、ユリの中毒で苦しむ猫が少なくなることを願っている。

早期に治療を施された猫の60%以上は無症状で経過するとのことです。

 

参考ページ:

https://www.petpoisonhelpline.com/pet-facts/no-lilies-for-kitties-2/

https://www.petpoisonhelpline.com/veterinarians/free-resources-clinic-clients/no-lilies-for-kitties/


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