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各種眼圧計で測定する犬の眼圧の正確さについて比較した研究

投稿者:武井 昭紘

①リバウンド眼圧計と②圧平眼圧計。小動物臨床で使用される2つの眼圧計には、大きな違いがある。それは、要求される熟練度だ。①に比べて②では高い熟練度が要求される。つまり、眼科検査に慣れていない獣医師には扱いづらいのである。では、①と②では、どちらが高い精度を誇っているのだろうか。やはり高い熟練度を要求される②のだろうか。

冒頭のような背景の中、ウィスコンシン大学は、ex vivoで正常な犬の眼の圧力を調整し、その眼圧を①と②を用いて測定する研究を行った。なお、本研究では、①としてTONOVET(TV01)およびTONOVET Plus、②としてTono-Pen Vet™およびTono-Pen AVIA Vet™が採用されている。すると、低眼圧~正常眼圧(5-25 mm Hg)において両者の精度に有意差は認められなかったものの、高眼圧(30-70 mm Hg)において②よりも①の方が高い精度であることが判明したという。

上記のことから、①②の精度は、高眼圧の眼において異なることが分かる。よって、緑内障など眼圧が高まる疾患を疑っている場合は、リバウンド眼圧計を選択することが望ましいと思われる。

全てのデバイスで、眼圧が高くなるほど測定値が低く表示される(眼圧が過小評価される)傾向があったとのことです。

 

参考ページ:

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32478941


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