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他犬種と比べてラブラドールが抱えやすい或は抱えにくい病気に関する研究

投稿者:武井 昭紘

近年、イギリスにおいて、ラブラドール・レトリバー(ラブラドール)は最も人気の高い犬種として君臨している。そのため、同国国民にとって当該犬種は「典型的な犬」であり、多くの世帯にとって家族の一員なのである。つまり、彼らの抱えやすい(あるいは抱えにくい)病気を把握することは、英国におけ動物医療のレベルを向上させる上で重要なことと言えるのだ。

冒頭のような背景の中、王立獣医科大学は、様々な品種が含まれる22000匹以上の犬を対象にして、ラブラドールの抱えやすい(あるいは抱えにくい)病気を明らかにする研究を行った。すると、彼らが最も抱えやすい病気は関節炎(他品種と比べて2.8倍)、次いで脂肪腫(2.5倍)、ケンネルコフ(2.3倍)が並び、最も抱えにくい病気は膝蓋骨脱臼(他品種と比べて5.6倍)で、次いで心雑音(5.0倍)、ノミの寄生(4.5倍)が並ぶことが判明したという。

上記のことから、ラブラドールを飼育する上で、抱えやすい病気(特に関節炎)に細心の注意を払うべきであると考える。なぜならば、この関節のトラブルは、ラブラドールの主な死因の一つに挙げられるからだ。よって、今後、彼らの体重を適正に保つ方法(体重管理法)を体系化する研究が進み、彼らの健康と命が守られていくことを願っている。

去勢・不妊手術後に体重が増加する個体が多いので、手術後の体重管理には充分な注意を払って頂けますと幸いです。

 

参考ページ:

https://www.rvc.ac.uk/Media/Default/VetCompass/210623%20Labrador%20Predisposition%20infographic.pdf


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