5000万程の世帯を抱えるイギリスでは、成人の24%が猫を飼育していると言われている。飼育頭数に換算すれば、実に1090万匹。英国には非常に多くの猫が暮らしている。そして、日本の動物病院における「健康な猫が来院する理由」を鑑みる。おそらくは、イギリスにおいても、猫の体全体を手入れするグルーミング(ブラッシング、シャンプー、耳掃除、爪切りetc)に対する需要は相当数あるものと推察する。しかし、同国には、猫のグルーミング技術を公に認める資格制度は無いという。
そこで、犬猫に関する資格制度を提供しているiPET Networkは、猫のグルーミングを専門技術として昇華し、冒頭に記した需要に応えるべく新しい制度を開発した。なお、この制度は、初心者であっても、経験者(1年以上猫のグルーミングを生業にしている者)であっても、加えて犬のグルーミング資格の保持者であっても挑戦できるそうで、経験者向けに資格取得までに要する時間を短縮できるコースも用意されているとのことである。
『犬と異なり、猫自体も彼らの皮膚も繊細だ。』
iPET Networkは、猫への特別な配慮の必要性を訴える。果たして、この英国初の資格制度は普及していくか。そして、国内における猫のグルーミング技術が向上し、彼らの福祉も改善されていくか。今後の動向に注視したい。
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