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ダックスフンドが抱える椎間板疾患のリスクとその遺伝性を評価する検査

投稿者:武井 昭紘

ある研究によると、足を短くすることに関与しているFGF4遺伝子は、椎間板疾患の発症リスクを上げることが報告されている。また、同遺伝子は椎間板の石灰化を早め、ヘルニアが起きる時期を低年齢化する効果を有しているとされているのだ。つまり、代表的な足の短い犬種であるダックスフンドでは、椎間板の石灰化をモニタリングすることが、椎間板疾患の早期発見や「その」発症リスクを評価することに繋がると考えられるのである。

冒頭のような背景の中、イギリスのケネルクラブは、ダックスフンドを登録する際に、X線検査で認められる石灰化した椎間板の数を記録に残すこと決定した。具体的には、この数に応じて等級分け(0から3まで)を行い、等級の高い個体は椎間板疾患を子孫に伝えるリスクが高いとして注意喚起をするとのことだ。

 

この制度に参加するオーナーには、100ポンド(約15000円)の補助金が贈られる。

果たして、石灰化の状況を登録するダックスフンドは順調に増えていくか。そして、椎間板疾患を患うダックスフンドは次第に減っていくか。今後の動向に注視したい。

将来、椎間板疾患で苦しむダックスフンドと、その様子を見て悲しむオーナーが居なくなることを願います。

 

参考ページ:

https://mrcvs.co.uk/en/news/20471/New-health-screening-scheme-for-dachshunds


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