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猫の心臓の形態および機能と彼らが食べているフードとの関係性を調べるトライアル

投稿者:武井 昭紘

アメリカ食品医薬品局(Food and Drug Administration、FDA)が、犬の拡張型心筋症とマメ科植物を原材料に製造されたフードとの関係性を調べたことからも分かるように、①ペットが食べている物と②彼らの心臓の形態・機能は密接にリンクしていることが窺える。とここで、一つの疑問が浮かぶ。犬と同様にヒトに飼育されている猫では、①と②の間に何らかの関係性が成立しているのだろうか。それを明らかにすることは、猫の食生活を改善し、引いては彼らの循環器診療のレベルを向上させるキッカケになるのではないだろうか。

冒頭のような背景の中、タフツ大学は猫を対象にして、彼らの①および②を調べるトライアルをスタートした。なお、同トライアルでは、心臓病、高血圧、甲状腺機能亢進症、その他の病気(糖尿病、炎症性腸疾患、癌など)に罹患しておらず、且つ、市販のフード(総カロリーの少なくとも70%がドライフード)を半年~1年以上食べている猫が募集されており、心電図検査、心エコー図検査(結果によっては血圧測定も)、血液検査が実施されるとのことである。

果たして、猫の心臓の形態・機能は、その個体が食べているフードに影響を受けるのか。今後、トライアルが一定の成果を上げ、彼らの心臓病の原因と治療法について議論が深まることを期待している。

心雑音がある猫は対象外だとのことです。

 

参考ページ:

https://trials.vet.tufts.edu/clinical_trials/investigation-of-the-relationship-between-diet-and-heart-disease-in-cats/


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