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イギリスで急増する重度の汎血球減少症を呈する猫に関するオンライン調査

投稿者:武井 昭紘

年に1件報告される疾患発生件数が、4週間で10件、総計で40~50件に達した。現在、イギリスでは、白血球・血小板・赤血球の数が低下する、言うなれば「汎血球減少症」を呈する猫が急増しているという。しかし、その原因は不明だ。何らかの病原体か、中毒か、あるいは他にファクターが存在しているのか。詳細は分かっていないのである。

そこで、王立獣医科大学(Royal Veterinary College、RVC)は、当該疾患の発生状況や原因を特定するべく、そして、その結果を早期に共有するべく、一次および二次診療施設の双方に呼び掛けてオンライン調査を進めている。

罹患猫は、重度の骨髄低形成や形成不全を抱えており、出血傾向も認める。加えて、彼らの状態を安定させるためには、複数回の輸血が必要だとのことだ。また、同じ世帯で飼育されている猫たちが同時に発症したケースもあるらしい。果たして、彼らを襲っている汎血球減少症の正体とは。今後、調査が順調に進み、原因に基づく治療法や予防法が考案されていくことに期待している。

調査中に被害が大きく拡大しないことを願っております。

 

参考ページ:

https://www.rvc.ac.uk/news-and-events/rvc-news/rvc-study-to-investigate-mysterious-recent-spike-in-severe-feline-pancytopenia-cases


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