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ロックダウンを経験したイギリスで増える犬猫の泌尿器疾患と尿石分析サービス

投稿者:武井 昭紘

猫で39%、犬で10%。

世界的に有名なペットフードメーカー、ロイヤルカナン社の動物病院を対象にしたアンケート調査によると、コロナ禍のロックダウン中に、イギリスで犬猫の泌尿器疾患が増加しているという。そして、その原因は、「以前」の日常とそこから変わってしまった日常とのギャップで彼らにストレスがかかっていることだと考えられているようだ。

 

『しかし』と同社は続ける。

症例増えているにも関わらず、それに応じて結石分析をより多く利用する動物病院は、全体の3分の1で少ないと訴える。また、12%の動物病院では、むしろ減ったというのだ。伸び悩む理由は、費用(検査料金)と結果が分かるまでの時間。30%以上の動物病院が、それが腰を重くする原因だと回答したそうだ。

 

だが、イギリスのロイヤルカナン社は、あるサービスを提供している。無料の結石分析サービス(10日間で結果を報告)だ。今回の調査にて、実に16%。このサービスを知っていた動物病院は非常に少ない。費用が足枷になる動物病院と、無料の結石分析サービスを提供するロイヤルカナン社。両者を隔てるものは、知名度である。

新型コロナウイルスが猛威を振るう今、ペットの泌尿器疾患は増えている。果たして、この調査結果の発表と無料サービスに関する啓蒙が、結石の種類に基づく治療方針の決定に更に寄与することになるか。今後の動向に注視したい。

日本では、ヒルズ社が無料の結石分析サービス(送料は動物病院の負担)を提供しております。

 

参考ページ:

https://mrcvs.co.uk/en/news/20280/Lockdown-sees-rise-in-urinary-problems


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