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セラピードッグの代わりを務めるロボット犬の有用性に関する研究

投稿者:武井 昭紘

街中で見掛けることのあるロボットは人間の感情を持たないからか、ネガティブなことを言わないからか、彼らに対してなら何でも話せてしまうような気がするヒトは少なくないだろう。そして、その何でも話せそうな雰囲気は、ヒトによってはカウンセラーや身近な相談相手をも凌ぐ程になるものと推察する。では果たして、ロボットが秘めている癒しの力とは、どれ程のものなのか。それを検証した研究が発表された。

なお、発表を行ったポーツマス大学らによると、ペットの外観と動きを模したロボットMiRo-Eまたはセラピードッグと、子供たちとの触れ合いの様子を観察したところ、統計学的には、生きているセラピードッグよりもMiRo-Eとのコミュニケーションを図る時間の方が長いことが判明したという。一方で、子供ひとり一人の意見に細かく注目をすると、彼らはセラピードッグとのコミュニケーションをより好むことが明らかになったとのことである。

統計学および個々人の意見を総合すると、MiRo-Eは、セラピードッグと「同等」の癒し効果を持っていると捉えることができる。そうならば、ロボットがセラピードッグの代わりを務める未来が来るのかも知れない。セラピードッグが病気になれば、動物病院を訪れる。対して、ペット型ロボットは、どうであろうか。子供たちを精神面から支える社会貢献の一端を担うとしたら、動物病院がロボットを診察する道もあるのではないだろうか。

(画像はイメージです)
MiRo-Eの詳細につきましては、インターネットで検索して頂けますと幸いです。

 

参考ページ:

https://link.springer.com/article/10.1007/s12369-020-00722-0


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