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犬の品種と「あくび」の長さとの関連性を調べた研究

投稿者:武井 昭紘

眠い
ヒトにつられた
相手を落ち着かせたい
ストレスを感じている
体調が悪い

インターネットで行動学や心理学を纏めたサイトを眺めていると、犬が「あくび」をする理由は幾つかあるようだ。しかし、実際のところ、これらの理由が正しいのか、真偽の程は分からない。果たして、彼らは、何のために「あくび」をしているのか。直接訊いてみるしかないかも知れないが、その謎に迫った一つの研究について紹介したい。なお、研究を発表したアメリカとオランダの大学らによると、詳細は以下の通りである。

 

◆犬の「あくび」に関する客観的データ◆
・約200匹の犬(23品種)の「あくび」を観察した
・「あくび」の回数は270を超える
・過去報告から犬の体重と脳の容積の関連性を参考にした
・「あくび」に要する時間は脳の容積と相関関係にある

 

よく、ヒトの「あくび」は、眠かったり、脳の血流が不足する病気を抱えている時に、脳へ酸素を送る行動だと言われる。詰まるところ、本研究の結果は、それを裏付けているのではないだろうか。脳の容積と相関する犬の「あくび」の時間。脳が大きければ、酸素を行き渡らせるのに時間がかるのは必然とも言える。

では、実際のところ、「あくび」をしている犬は眠いのか。あるいは、病気による不調を訴えているのか。今後、更に研究が進み、彼らの病気や睡眠不足に一早く気が付くための「あくび学」のようなものが確立されることに期待したい。

脳の容積は、犬の行動(オーナーから見た場合の性格)にも影響しているという研究も発表されております。

 

参考ページ:

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32617088/


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