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コロナ禍で犬を飼い始めたオーナーの将来設計から見える懸念

投稿者:武井 昭紘

新型コロナウイルスによる感染が拡大して、世界各地では、経済活動や外出に制限がかかっている。結果として、おうち時間が増え、ストレスが積み重なり、暗い気分になるヒトも多いのではないだろうか。そして、それが故か、ペットに癒しを求めるヒトが続出しているという。そのため、筆者には心配事が一つある。一時の癒しのために飼い始めたペットたちは、生涯を終えるまで幸せでいられるのだろうか。いつかコロナ禍が終息した時、彼らは、それまでと変わらない愛情をオーナーから注がれるのだろうか—–。

 

結論から述べると、その心配事は、どうやら現実のものとなるようだ。具体的には、イギリスでオーナーと子犬のブリーダーをマッチングしているTailwiseが行った調査によって、それは明らかになった。なお、詳細は以下の通りである。

◆コロナ禍で子犬を飼い始めたオーナーの将来設計◆
・1000名のオーナー(約30%が初めて犬を飼う)が調査に参加した
・そのうち約半数は犬を飼うことで掛かる1ヶ月の費用を計算していなかった
・費用を計算したヒトの予算は平均90ポンドであった(実際はその倍の額が必要)
・約40%は想定より費用が掛かると実感している
・約半数は想定よりも子犬に時間を取られると思っている
・60%は長期的な(1年を超える)飼育計画を立てていなかった
・約60%はコロナ後の具体的な飼育計画と費用を考えていなかった

 

犬の平均寿命が13歳だとする。言うまでもないが、1年の飼育計画では到底足りない。残り12年。その期間、コロナ禍で飼われ始めた犬たちは不遇を味わうことになるのだろうか。無論あってはならないことだとは思うが、心配せずにはいられない。果たして、彼らの運命は。終息したのちも、幸せなペットライフを生涯送ることを願うばかりである。

飼育にかかる費用を考えていないということは、動物病院を受診した時の医療費も想定していないということなのかも知れません。

 

参考ページ:

www.vettimes.co.uk/news/survey-shows-lack-of-new-puppy-owner-financial-planning/


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