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スタッフォードシャーブルテリアの好発疾患と攻撃性に関する統計学的研究

投稿者:武井 昭紘

スタッフォードシャーブルテリアは、家族に大変従順なイングランド原産の中型犬で、イギリスで人気のある品種だという。その反面、同種はストレスが多い環境に居たり、興奮するイベントが起きると、攻撃性が増すという性格を有していると言われている。また、彼らが罹りやすい病気については詳しく分かっていないのが現状だ。果たして、スタッフォードシャーブルテリアは、人気に相応しく、飼いやすい犬種なのか(あるいは飼いづらい犬種なのか)。それらの解明は、彼らの福祉および健康管理上の問題を浮彫りにするために、大変に重要なことである。

そのような背景の中、王立獣医科大学(Royal Veterinary College、RVC)は、VetCompassを用いてスタッフォードシャーブルテリアの診療記録を統計学的に解析する研究を行った。すると、他犬種に比べて、発作を起こしやすく、膝蓋骨脱臼を罹患しにくいことが明らかになったとのことである。一方で、彼らと他犬種の攻撃性には、有意差が認められないことも判明したという。

上記のことから、「発作を起こしやすいこと」を除けば、スタッフォードシャーブルテリアは、「飼いづらい犬種ではない」ことが窺える。よって、今後、彼らが呈する発作の原因について調べる研究が進み、より幸せなペットライフを送れるスタッフォードシャーブルテリアが1匹でも増えていくことを願っている。

本研究には、1300匹以上のスタッフォードシャーブルテリアが参加したとのことです。

 

参考ページ:

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7510130/


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