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獣医師が精神疾患を患いやすい原因を調査するプロジェクト

投稿者:武井 昭紘

心身ともに健康で診療業務にあたっている先生方にはピンと来ないことかも知れないが、獣医師には精神疾患を患うヒトが多い。その割合は、実に、英国内において一般人の3~4倍。他の医療系職種と比べても、約2倍を誇る。また、ある調査では、回答した獣医学部生の半数以上が精神疾患を経験したというのだ。果たして、この現象の原因とは何であろうか。それを解明することは、今後の獣医学・獣医療を発展させる上で、大変に重要なことだと思われる。

そのような背景の中、王立獣医科大学(Royal Veterinary College、RVC)は、黒人、アジア人、少数民族を対象に、人種差別が精神に及ぼす影響を調べるプロジェクトを発足した。なお、同プロジェクトでは、何気ない日常で繰り返される差別・偏見・侮辱(マイクロアグレション)の実態を明らかにするとのことである。

このプロジェクトに関わる研究者は、『人種差別は、精神衛生にマイナスの影響を及ぼす』と述べる。そして、肌の色で、生まれた環境で、動物の命を救いたい、動物の体の神秘を探求したいという気持ちに差は生まれないと筆者は考える。よって、今回紹介したプロジェクトが、精神疾患を患うことの多い獣医師という職業に、福祉向上という光を当てることに期待している。

人種の垣根を越えて、動物の命と真剣に向き合う全てのヒトが正当な評価を受けることを切に願います。

 

参考ページ:

https://www.rvc.ac.uk/research/news/general/rvc-researchers-secure-grant-for-collaborative-project-investigating-racism-and-its-impact-on-mental-wellbeing-in-the-veterinary-profession


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