ニュース

体の一部を失った犬を3Dプリント技術で救うアメリカの義肢作製会社

投稿者:武井 昭紘

近年、データを立体的に印刷する3Dプリント技術が目覚ましい発展を遂げている。その勢いは医療業界および獣医療業界にも及んでおり、本稿で紹介しただけでも、脳生検用フェイスマスク手術のシュミレーション、外科手術を受けた犬の頭蓋骨の復元など、非常に高い汎用性を誇っているのだ。故に、確信していることがある。この3Dプリント技術は、未来の獣医療を支える原動力になることを。

そこで、その可能性を、また一つ紹介したいと思う。

アメリカはオハイオ州、ミッド=オハイオ・バレー(Mid-Ohio Valley)に、手足を失ったヒトへ向けて義肢・義足を提供するMiller Prosthetics&Orthotics LLCという会社が拠点を構えている。同社のホームページに貼られたリンクを覗くと、グレイハウンドとボクサーのミックス犬の姿を見ることでき、右前肢が義肢であることが分かる。この義肢は、3Dプリント技術によって作製されたものだという。

 

3マイル。
約4.8km。
これは、義肢を装着したミックス犬が、ロードレースで走りぬいた距離である。

3Dプリント技術は、冒頭に記したように獣医師をサポートし、動物の命を救うだけではなく、彼ら(動物)の日常を豊かにする可能性を持っているものと思われる。果たして、このような技術が獣医療にとって、どれ程大きな存在となるか。今後の動向に注視していきたい。

ミックス犬は、セラピー犬としても活躍しているとのことです。

 

参考ページ:

https://www.cnet.com/news/3d-printing-limbs-gives-pets-the-mobility-they-deserve/


コメントする