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王立獣医科大学が発見した犬のてんかん発作の前兆とそれを起こすキッカケ

投稿者:武井 昭紘

「てんかん」を抱えるヒトの中には、発作が起きる前に感じる違和感、例えば、体温の変化、手足の痺れ、めまい、嗅覚の異常など、「前兆」を経験する方が居ると言われている。そのため、これらの前兆を嗅ぎ取るが如く、発作の瞬間をオーナーに教える「てんかん」発作探知犬なるものの研究も進んでいるのだ。

と、ここで一つの疑問が頭に浮かぶ。
果たして、「てんかん」を抱える犬にも、発作の始まりを予感させる「前兆」が訪れるのだろうか。仮に、訪れるならば、愛犬を襲う発作をオーナーが予測することが可能になるのではないだろうか—–。

 

そこで、王立獣医科大学(Royal Veterinary College、RVC)は、「てんかん」と診断された犬を飼育するオーナーを対象に、発作の「前兆」に纏わる経験を訊ねる調査を行った。すると、以下に示す事項が明らかになったとのことである。

◆発作の「前兆」に纏わる経験◆
・オーナーの3分の2が「前兆」を経験している
・その「前兆」は、しがみつき、過度の興奮、熟睡できていない様子など様々であった
・約4割のオーナーが、発作を起こす引き金(騒音、花火、予防接種など)を認識している
・6割のオーナーが、「前兆」や引き金を基にして、発作のタイミングを予測できている

 

上記のことから、引き金と「前兆」の認識は、愛犬の「てんかん」発作の予測に役立つものと考えられる。よって、これらの情報を統計学的に纏める研究が進み、「てんかん」に苦しむ犬のケアと発作予防対策がガイドライン化されていくことに期待している。

発作のタイミングを予測できるオーナーの約半数が、発作が起きる30分以上前に予測しているとのことです。

 

参考ページ:

https://www.rvc.ac.uk/research/news/general/rvc-study-into-canine-epilepsy-helps-owners-identify-triggers-and-predict-seizures-before-they-happen


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