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コロナ禍で始まったハウスクリーニングに伴って増加したペットに関する問い合わせ

投稿者:武井 昭紘

6月24日、アメリカ獣医師会(AVMA)が運営しているウェブサイトに公開された記事に、こう書かれていた。

『ペットの中毒ヘルプラインに寄せられた6月の相談件数、前年比の2倍に急増』

その主な内容は、市販されている洗浄剤・消毒剤の「強さ」について問い合わせだった。

 

おそらく、この背景には、コロナ禍がある。
具他的には、世界を混乱させている新型コロナウイルスの感染拡大に対する警戒感が消毒剤の使用に拍車をかけ、このウイルスの猛威に伴って度重なる自粛と禁止が与えた「おうち時間」と、それに続く自宅の清掃に対する意欲が、洗浄剤の需要を高めているのだろう。ペットのCOVID-19に関する事例も聞こえてくる世の中で清潔を心掛け、職場に出向いて仕事をする「以前」の日常生活では手の回らない場所までも綺麗にする。これは、大変に素晴らしい心情の変化だとは思う。

しかし、その裏に、悲しい現実が横たわっていると、同ヘルプラインを運営する組織は述べる。それは、ペットの中毒である。実際に、今年の1月~5月の5ヶ月間で、洗浄剤によるペットの中毒に関する相談が、前年比で65%アップしたとのことだ。そして、6月は、歴史的な通話量を記録する見通しだという。

 

世界で新型コロナウイルスに感染したヒトは、11,327,790名。
感染によって亡くなったヒトは、532,340名。
ウイルスの勢いは、衰えることを知らないようにさえ思える。
つまり、まだまだ、人々の洗浄剤・消毒剤に対する関心も止むことはないだろう。

その中で、ペットの中毒を起こさないためには、どうするべきか。アメリカの獣医業界(ヘルプラインを含む)とオーナーが真剣に話し合い、解決の道を探っていくことを願うばかりである。

洗浄剤・消毒剤は、ペットの手や口が届かない場所で保管・使用して頂けますと幸いです。

 

参考ページ:

https://www.avma.org/javma-news/pet-poison-control-calls-rise-covid-19-related-cleaning


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