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アメリカのペット飼育世帯で発生した新型コロナウイルスの家族内感染

投稿者:武井 昭紘

緊急事態宣言が解除されてから、1ヶ月が経過。政府や都は第2波ではないと主張するが、一時期落ち着いたと思われた都内の新規感染者は、6月28日、60人にも達した。そのうち、39人は感染経路不明。いつ自分が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に感染しても不思議ではない状況だ。そして、自分が感染すれば、職場内感染、家族内感染へと発展する恐れがある。つまり、まだまだ、コロナ禍の終息は望めず、全く持って油断ならないのが現状である—–。

 

そのような背景の中、アメリカでは、ペット飼育世帯における家族内感染が発生してしまった。なお、情報をウェブページに公開したアメリカ獣医師会(American Veterinary Medical Association、AVMA)によると、ニューヨーク州で飼育されているジャーマン・シェパード・ドッグが呼吸器症状を呈したため、SARS-CoV-2の検査を実施したところ陽性となり、この症例の同居犬(無症状)からもSARS-CoV-2に対する抗体が検出されたとのことである。そして、彼らのオーナーたちは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を発症、あるいは、それと一致する症状を有していたという。

上記のことから、濃厚接触をすれば、稀に、ヒトからペットへとSARS-CoV-2が移ってしまうことが窺える。よって、ペット飼育世帯の皆様は、自分がSARS-CoV-2に感染しないように行動することが愛犬・愛猫の健康を守ることに繋がると考えて、くれぐれも感染リスクの高い場所へ近付くことは避け、万が一感染したら、世話を他の家族に任せたり、知人やペットホテルに預けたりなど、ペットと距離を置いて頂けると幸いである。

COVID-19を発症したヒトが飼育するペットを預かるサービスが、コロナ禍で混乱する世界各地で展開されていくことに期待します。

 

参考ページ:

https://www.avma.org/javma-news/2020-07-15/covid-19-infection-confirmed-dog-cats


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