『この治療法で良好な経過を辿った猫は、世界初である。』
こう発表したのは、イタリアとオーストリアに隣接するスロベニアのリュブリャナ大学だ。なお、同発表は、四肢を覆う皮膚を100%失った猫を診察した際に、オーナーから外科手術を断られたことがキッカケとなって生まれた成功体験だとのことである。つまりは、広範囲で、絶望的な皮膚の欠損を内科的に(二期癒合で)治癒させたというのだ。
使われた医療材は、何と、ハチミツ。
医療用ハチミツである。
とある製薬会社のウェブページには、以下のように記載されている。
『医療用ハチミツは皮膚・粘膜の保護剤として用いる』と。
もし、仮に、診察を担当している猫の中に、皮膚欠損を抱える症例が居て、その個体が既存の治療法に反応しない場合は、「医療用ハチミツを患部に塗る」という内科療法を検討してみると、一筋の光が見えてくるかも知れない。
参考ページ:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32247653/