「国内で初めてコロナウイルス陽性となった犬はパグ」
4月29日。
アメリカ最大規模の報道機関CBSのオンラインニュースに冒頭のタイトルを付した記事がアップされた。
なお、その記事によると、ノースカロライナ州に拠点を構える医院で働く男性とその家族(妻、息子)が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の検査に陽性となったことを受け、彼らと寝食を共にしていたパグも検査対象としたところ、残念ながら、陽性の判定が出てしまったというのである。また、この時、パグには「気になる軽い症状」が認められていたという。
ヒトの症例数に遠く及ばないとは言え、今年に入り、動物からSARS-CoV-2が検出される事例が続々と報告されている。よって、おそらく、獣医師、動物看護師、オーナーをはじめとする多くのヒトが疑問に抱いているものと思う。果たして、ペットのSARS-CoV-2感染症(COVID-19)は、世界各地のペット飼育世帯総数に対して、どれくらいの割合で発生しているのだろう。そして、それは、ヒトとペットの間を渡り移るズーノーシスとなり得るのか。
各国の人医療および獣医療が、「ペットからヒトに移る確固たる証拠は無い」という悪魔の証明のような主張から脱却し、この疑問に真っ向から立ち向かう時期が訪れているのではないだろうか。
参考ページ:
https://www.cbsnews.com/news/pug-dog-coronavirus-positive-test-north-carolina/