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新型コロナウイルスの遺伝子を検出するPCR検査を導入した獣医学の検査センター

投稿者:武井 昭紘

2020年4月19日現在。
世界保健機関(World Health Organization、WHO)の発表によると、新型コロナウイルスに感染したヒトは224万人を超えて、同感染症で死亡したヒトは15.3万人に達する勢いだとのことだ。そのため、爆発的な感染者の増加に、ウイルスを検出するPCR検査の実施件数は全く追い付かず、医療現場は疲弊し、終には崩壊するのではないかという恐怖に、世界中の皆様が怯える毎日となっているのである。

しかし、この混沌とした現実に流されることなく、立ち上がった獣医科大学がアメリカにあった。それは、オレゴン州立大学(Oregon State University、OSU)だ。

 

人医療に関わる米国内の検査センターが、対象者を大きくカバーできる程にPCR検査を進められていない。

ここに着目したOSUは、大学の運営する動物検査センターOregon Veterinary Diagnostic Laboratory (OVDL)が有する新型コロナウイルスを検出するための機器と技術を、それらを持たない地元の民間研究所WVT Laboratoryに提供して、1日500件のPCR検査が行えるように体制を整えていくと発表した。

 

同大学は、述べる。
『今は、まだ、動物を対象にしたPCR検査しか出来ない』
『だが、これから、ヒトのPCR検査を実施するために関係機関から承認を受ける準備をする』と。

果たして、この取り組みは、多くの新型コロナウイルス感染者を救う原動力となり得るか。その動向に注視するとともに、今後、当該感染症に対して獣医療(獣医学関連の組織)が担う役割とは何かについて考えていきたい。

WVT Laboratoryは、アメリカ全土からPCR検査に用いるサンプルを受け付けることができるとのことです。

 

参考ページ:

https://1190kex.iheart.com/content/2020-04-15-corvallis-labs-to-run-500-covid-19-tests-a-day/


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