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Pet Diabetes Month~11月はペットの糖尿病を理解してもらうための啓蒙月間~

投稿者:武井 昭紘

現時点での概算ではあるが、ヒトでは20人に1人、犬では300匹に1匹、猫では200匹に1匹の割合で糖尿病を罹患していると推計されており、人医療および獣医療いずれにおいても、糖尿病は非常に身近で、ごく一般的な疾患の一つとして認識されている。しかし、実際にペットを飼育しているオーナーの中では、当該疾患は、まだまだ「身近で一般的」と言えるほどに浸透しておらず、どのような症状を呈し、どのような治療が必要で、治療しないと何が起きるのかなどについて充分に理解されているとは言い難く、周知徹底(啓蒙)が不十分であることが否めない状況にある。

そこで、以下の啓蒙月間を紹介したい。

 

「Pet Diabetes Month」

なお、同啓蒙イベントは、メルクアニマルヘルス社が主導しているもので、11月の1ヶ月を啓蒙月間に指定して、ペットの糖尿病を皆に広く知ってもらい、万が一、愛犬・愛猫が発症した時に「いち早く」気が付き、彼らに適切な治療を受けさせることを目的としている。そのため、今月に入り、SNSおよびウェブページ上には、多種多様な組織・企業から糖尿病に関する様々な情報が盛んに発信されているのだ。

 

仮に、Pet Diabetes Monthに参加するとしたら、読書の皆様、特に新人の獣医師は、何を伝えたいだろうか。自身が勤める動物病院における糖尿病管理を安定させるためにも、オーナーと罹患動物の福祉およびQOLを向上させるためにも、発信すべきメッセージについて熟考して頂けると幸いである。

この啓蒙月間を通して、水を飲みすぎていたり、失禁していたりと、オーナーが困り問題行動だと感じている事例から、糖尿病に罹患した犬が発見されていくことを願っています。

 

参考ハッシュタグ:#PetDiabetesMonth


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