「狂犬病」
筆者は、この名称は不適切だと思っている。なぜならば、当該ウイルス感染症は、犬だけに起きているかのように錯覚してしまうからだ。もちろん、多くの方が、狂犬病はヒトにも感染することをご存じであろうが、本稿での論点はそこではなく、狂「犬」病という文字列では、この病気が、猫にも発生し、その猫に接触したヒトも狂犬病に罹患するという現実が見えにくく、霞んでしまうということが問題であると思うのだ。
そして、この意味を思い知るニュースが、2019年10月31日、オンライン上に発信された—–。
なお、発信者は、東海岸のフロリダ州の北部に位置するサウスカロライナ州の環境省(Department of Health and Environmental Control)で、同省によると、州内のグリーンビルにて5名の狂犬病感染者が報告され、その感染源が、白黒の被毛を纏った1匹の猫だというのことである。
上記のことから、狂犬病は、犬からだけではなく、猫からもヒトへと伝播することが分かる(分かって頂けると有難い)。よって、狂犬病が発生していない清浄国とはいえ、2020年に東京オリンピックを控えてヒトや動物の流れが大きく様変わりし、且つ、ストリートキャットが至る所に居る日本でも、猫の狂犬病を警戒することが望ましいと考えられる。
参考ページ:
https://www.scdhec.gov/news-releases/greenville-county-cat-potentially-exposes-five-people-rabies