ヒト、動物、環境。
全ての「健康」は、一つに繋がっている。
だから、皆一緒に健康管理に努めるべきだ。
One Healthという概念を端的に説明すると、冒頭のような感じだろうか。つまり、ヒトの健康は、動物の健康、環境の健康と一連托生、三者の健康なくして現代社会は成り立たないといことだ。また、これは、近年のヒトおよび犬のインフルエンザウイルスの猛威、海水温の上昇(地球温暖化)による台風の巨大化、猛暑日・炎暑日という言葉を生んだ異常気象に加えて、変わらない狂犬病による犠牲者数を見るにつけ、筆者が、つくづく実感することでもある。
そして、今、11月3日を迎えた—–。
この日は、本国では「文化の日」に定められており、全国各地の博物館・美術館の入場料が無料になる特別な日となっている。しかし、一方で、世界的には様相が異なり、11月3日はOne Health Dayに指定されている記念日で、その名が示す通り、同日は、One Healthの重要性を発信する大切な日とされているのだ。
故に、現在、アメリカ疾病対策予防センター(Centers for Disease Control and Prevention、CDC)やイギリス獣医師会(British Veterinary Association、BVA)を始めとする様々な組織が、三者(ヒト、動物、環境)の健康を維持するため、人医療・動物医療関係者に限らず、動物を扱う業者、ペットを飼育する個人、動物に無縁の人など、「あらゆる」ヒトに向けて、ホームページやツイッターを介して、One Healthの理解と、実現への協力を求めているのである。
上記のことから、自然災害に見舞われることが増えてきた日本の国民は、One Health Dayをキッカケに、環境改善のために、ひいては、自分または自身が飼うペットの健康管理のために、One Healthという概念を学ぶべきなのではないだろうか。
参考ページ:
https://www.cdc.gov/onehealth/one-health-day.html