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イギリス国内で飼育されているウサギの死因について解析した統計学的研究

投稿者:武井 昭紘

国内で80万匹を超える頭数が飼育されていると言われるウサギは、イギリスにおいて、犬や猫に次ぐ人気の高いペットであると言って過言ではなく、動物病院を運営する上で、ウサギを対象にした診療は、非常に大きな比重を占める一分野として認識されている。そのため、ウサギの健康管理または病気に関する統計学的データの更新は、英国内で大変に重要な意味を有しており、今後の獣医療の発展に欠かせないこととなっている。

そこで、王立獣医科大学(Royal Veterinary College、RVC)は、VetCompass™に登録された6300件以上のウサギの症例データベースを解析して、彼らの寿命、抱えている獣医学的なトラブル、死因を客観的な数値に置き換える研究を行った。すると、以下の事項が明らかになったとのことである。

◆ビッグデータから見えたウサギの寿命・トラブル・死因◆
・最多の死因は、flystrike(ハエウジ症)であった
・次いで多い死因は、食欲不振、ショック、消化管うっ滞であった
・平均寿命は4.3年で、メス(3.7年)よりもオス(5.2年)の方が寿命が長かった
・最多のトラブルは、爪の過長であった
・次いで多いトラブルは、過長歯、皮膚の汚れ、消化管うっ滞であった

 

上記のことから、イギリスでは、ハエウジ症が深刻な問題であることが窺える。また、このハエウジ症を除けば、本研究の結果は、日本で飼育されているウサギが陥りやすいトラブルと類似しているものと思われる。よって、本国でも、健康診断や爪切りなどで動物病院を訪れる元気なウサギのオーナーには、毎日の食欲および排便・排尿のチェックをお願いし、被毛や皮膚を清潔に保つ飼育環境に関する啓蒙をすることが望ましいと考えられる。

今回紹介した研究では、最年長のウサギは、14歳だったとのことです。

 

参考ページ:

https://www.rvc.ac.uk/vetcompass/news/rvc-study-helps-to-fill-the-evidence-gap-on-uk-pet-rabbit-health


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