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ペットのフィラリア予防と治療に掛かる費用を分かりやすく図解したツイート

投稿者:武井 昭紘

犬猫のフィラリア症は、蚊によって伝播される節足動物媒介感染症で、フィラリア成虫の心臓内寄生に伴う様々な循環器症状や突然死を齎す非常に危険な寄生虫性疾患である。そのため、定期的な予防薬の投与で、フィラリアの幼虫を駆除していくことが大変に重要なこととされている。しかし、これに掛かる費用(出費)を惜しみ、フィラリア予防に消極的なペットオーナーは少なくなく、『予防薬は高いから…。』という意見を臨床現場にて伺うことも度々である。

と、ここで、獣医師・動物看護師の頭の中には、おそらく、以下のようなフレーズが浮んでくるのではないだろうか。

 

『フィラリア症は、予防費用よりも、治療費が遥かに高いのにな…。』

 

では、実際、両者の間に、どれ程の差が生じるのだろうか?
この点に着目して、分かりやすく図解したツイートが存在している。

なお、同ツイートは、フィラリア予防のガイドラインを提唱している米国糸状虫学会(AHS、ツイッターアカウント@AHS_Think12)によるもので、①年間を通したフィラリアの予防に必要な費用と、②フィラリア症に罹患したペットを治療するために必要な費用の双方を天秤に乗せて、重さを比較する形式にて、①と②の歴然とした落差をシンプルに表現している。

それによると、①(70~200ドル)に比べて、②では9~17倍(1200~1800ドル)の費用が掛かることが、誰の眼にも明らかである。

上記の差をもってしても、「高い?」予防薬でのフィラリア予防を敬遠するという結論に達するだろうか。自分自身が獣医師として所属する動物病院にて、ペットオーナーと一緒に、費用ではなく「時間」を掛けて、よく良く検討して頂けると幸いだ。

今回紹介したツイートを参考にして、本国での①と②を比較した図が作成され、日本全土のペット飼育世帯への啓蒙に活用されることを願っております。

 

参考ページ:

twitter.com/AHS_Think12/status/1085295797678297088


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